個人で飲食店を営んでいた事業者が破産した事例

2020.04.24

事例

個人で飲食店を営んでいた事業者が破産した事例

■破産申立てまでの経緯

個人で飲食店を営んでいた事業者が、売上が思わしくないため借入の返済が滞っているということで、相談に来られました。

 

債権者は、金融機関数社でした。

 

初回の相談の際には、既にお店は廃業し、居抜きで他の事業者に事業譲渡していたので、負債のみが残っている状態でした。

 

事業譲渡によって得た代金は、既に大半を生活費に費消していました。

 

裁判所に破産を申し立てた際には、事業譲渡が適正な価格で行われたのか、事業譲渡によって得た代金を何に使用したのかについて、説明を求められることが予測されたので、その点についての資料を集めてもらったうえで破産申立てを行いました。

 

■最終的な解決内容

その後、裁判所に対し、破産申立てを行い、問題なく免責決定を得ることができました。

 

裁判所からは、当初の予測通り、事業譲渡によって得た代金の使い道について説明を求められましたが、家族の生活費(教育費等)や県外へ出稼ぎに行くための交通費や滞在費等に費用が多くかかっていることを説明しました。

 

■本件のポイント

本件は、弁護士に相談する前に飲食店を居抜きで事業譲渡している事案でした。

 

破産申立前に事業譲渡を行う場合、適正な価格で事業譲渡がなされたのか裁判所や破産管財人から問題視されることがあるので注意が必要です。

 

また、事業譲渡の代金を費消する場合にも、不当に多くの金額を費消している場合には、返還を要求される場合もあり得ますので、注意が必要です。

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